製造と営業、どちらが重要か!? ③

ところで、前回の記事で私は、「未だ良い製品が出来上がっていないのなら製造(品質)力を強化しないといけないし、」と記しました。ここで、しっかりと考えていただきたいことがあります。皆さんは、ふだん何を持って「良い製品」と判断していらっしゃるか、ということです。ひょっとしたら、品質力が高い製品が良い製品だと思われた方も、いらっしゃるかもしれません。けれど、品質がさほど良くなくても、売れる商品は世の中にたくさんあります。例えば、洋服を考えてみてください。私たちが着るスーツで言えば、高級な生地を使って腕の良い仕立て屋さんに作ってもらったスーツだったら、高品質なスーツになるでしょう。けれど、現実には、世の仕立て屋さんの数は減少し続けています。

ここで思い出していただきたいのが、2番目の「しかし、そもそも製造か営業かの2者択一で考えること自体が間違っていて、本当はひとつ加えて検討する必要がある。」という点です。ここで加えるべきことは、何だと思われたでしょう。 

それは、「マーケティング」です。マーケティングという言葉について、中小企業の方はふだんあまり意識されていないように思っています。また、大企業であっても、この言葉の意味を正しく理解し、活用しているケースは少ないのが実情かもしれません。しかし、「良い製品」を作る上では、マーケティングの概念を元に判断することが必ず必要です。つまり、製造や営業のことを考える前に、まず取り組むべきはマーケティングだということです。

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