良い戦略に必要なこと ①

良い戦略に必要なことの第一は、「綿密かつ、正確な情報収集と分析」だと思います。これができていなければ、戦略を成立させることすらできません。
つい最近、私のブログの方で、「士業の中で、事業性の評価や企業運営の総合的なコンサルティングができるのは中小企業診断士を置いて他にない」旨を書きましたが、実際こうしたことができるのは、中小企業診断士が正しい分析のための手法を系統立てて学び、なおかつそうした視点で数多くの現場を見てきているからです。これらを通じて得た知見や経験は、10年の私の独立コンサルタントとしての経験から、やはり中小企業診断士ならではのスキルだと言えると確信しています。

一方、残念なことに、このような「綿密かつ、正確な情報収集と分析」ができずに、戦略上大きな失敗に至った事例としてすぐに思い出すのが、大東亜戦争時の日本軍の数々の愚行です。
特に、ガダルカナル戦が事例としてすぐに思い浮かびます。
当時、日本軍はアメリカ軍の士気や能力、つまり戦力としての戦闘員の人数やどのような重火器を保有しているかといった死活的に重要な情報を取る努力をほとんど払わずに戦いを進めて続けていました。そのため、自分たちに都合のいい思い込みで敵戦力を過小評価し、一木支隊をはじめ、多くの部隊が壊滅するという惨状を呈しました。(今、ネットで調べてみたら、一木支隊は死者行方不明者777名。一木清直大佐は享年49才。今の私より、4歳年下なんですね。)

こんなふうに、かつての日本軍が戦略の重要性を知らずに戦い続けた背景には組織論もあり、その組織論と共通の根っこは現代の日本の組織にも連綿と続いていると思うのですが、この話はまた別の機会に。

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