経営ビジョンについて ③ 経営ビジョンとは何か その3

「経営ビジョンとは何か」ということについて考える時、あと二つ、お伝えしたいことがあります。

2.(経営理念と同様に)ビジョンは、仕事を受けるかどうかの基準になる。

私の少々個人的な話ですが、今年の初めに、とある研修会社さんからいつもいただいていた仕事を、「今年はお受けできません」とお断りする機会がありました。実のところ、その会社の直接の担当者の方々はとても素敵な方ばかりだったので、そんなお返事をすることが少なからず悲しかったものでした。だけど、私の中では、それはしっかりと考えた上での判断で、そうお伝えするしかありませんでした。

その仕事は、「誇りを持って、いきいきと働ける職場づくりのお手伝い」という私の理念に、ちゃんと合ったものでした。けれど、残念なことに、今回そうした判断をしたのは、「自分の(理念に合っていても)ビジョンには合わないから」なのでした。

理念に合うか合わないかで仕事を受けるかどうかを判断すること、それが最初のステップ(スクリーニング)になると思います。そして、次に考えるべきは、自分が思い描いている将来のビジョンに合うかどうかです。

3.戦略を立てる上でなくてはならないもの、それがビジョン

 これは、上記の2と密接に関係している話です。経営ビジョンはその会社や組織が将来どうなりたいかを明らかにするものです。ということは、良い経営ビジョンには必ず、そこに至る道筋が連動しているなければなりません。逆に言えば、ビジョンができれば戦略を立てられる、ということです。経営理念だけではそういうことはできません。その理由は、次の投稿でお伝えしたいと思います。

 

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