強みについて ③

①強みを適切に評価する。

強みを適切に評価することは、事業のコンセプトや経営方針を考えるために必須のプロセスです。なにも、「強みだけが特別」ではなくて、本当は弱みやチャンス・リスクもしっかりと考えなければいないのですが、それでも「第一に考えるべきは強み」です。その大きな理由は、「しっかりとした強みは、弱みやリスクを凌駕することができる」からです。例えば、衰退していく業界があるとします。その中で生きている企業にとって「業界が衰退している」という点は、非常に大きなリスクです。実際に、たくさんの同業者が倒産したり、売上を落としたりするでしょう。しかし、そんな業界のなかにあっても、売上を伸ばしていく会社が必ずあるものです。それは、市場の規模は小さくなるけれど、それ以上のペースで同業者がいなくなっていくから、結果として他社に回っていた仕事が一部の生き残った企業に集中していくという構図になるためです。では、廃業する会社と生き残る会社の違いは、いったいどこにあるのでしょう!? 

答えは二つあります。一つは、同業他社よりも優れた強みを持っているかどうかということ。もう一つは、適切な事業計画を持っているかどうかということです。このことからぜひ、「優れた強みを持つことの大切さ」を理解していただきたいと思います。

「優れた強みを持つ」ためには、いくつかのプロセスを踏む必要があります。まずは、強みをたくさん(しっかりと)あぶり出すことです。多くの企業の経営者さんは、自社の強みを明確に把握してはおられません。私たちがチェックすれば、「強みの芽」(この段階ではまだ、本物の強みと言えるかどうかは、判断しかねる場合が多いです。)が20^30くらい挙げられる場合であっても、経営者さんはほんの3つくらいしか挙げられないことがままあります。そうやってたくさんあぶりだしたうえで、短期的な成果もしくは中長期的な成果を求める上で、どれが一番大切かを定量的に評価することが大切になります。

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